店長の気になるクルマ試乗記
第27回 ハマーH2

「気になるクルマ試乗記」ファンの皆さん、お待たせしました。ちょっと間があいちゃったけど、今回の試乗記はJAIA試乗会の第二弾、ハマーH2のリポートだ よ。

本当に楽しいクルマだよ。乗ると子供に帰ってハシャギたくなる。「わ〜い!」って感じだね。


これはね、デビューした時から気になっていたんだけど、スタイリングといい、ムダといい、あらゆる意味で「好き」だね(笑)。まさしくオモチャそのもので、実物を見ると、なんか思わず笑顔になっちゃうんだ。子供の時に、クリスマスのプレゼントにでっかいブリキのオモチャをもらったような、そういう嬉しさがあるんだよ。

そもそもこのH2は、軍用車の「ハマー」をモチーフにして作られたクルマで、基本的には以前紹介したキャディラックのエスカレード、あれの兄弟車なんだよね。それをベースに造られているんだけど、これはホントにデザイン・センスのレベルが高いよ。中身はまったくの別モノなのに、見た目はやっぱりハマーだからね。よほど思い切らないと、ここまで「トイジー」な実物は作れないよ。ここまでいっちゃえば、これはこれで独自の世界があるから、売れているというのもわかる。いいよねぇ。

このマーカー、H1にも付いているんだけど、これがまた夜見ると迫力を演出してくれるんだよ。   このバンパーはFRP製のカバーなんだよね。この上に乗ってはいけません。

相変わらずゴツイ牽引フック。たくましいね。ヒッチにカバーがついているのも面白いけど、ここにロックがついていているのもアイデアものだね。   こうやって見ると、僕がまるで子供のように見える。なんか不思議な光景でしょ。とにかくでっかいんだ。   このアングルから見ても、見事に真四角なスタイリングだよね。

ただねぇ、日本で乗ることを考えると、ちょっと躊躇しちゃうよね。すっごく欲しいけど、その後どうしようかな? って考えちゃう。このクルマ、衝動買いモードは凄く高いんだけど、実際に買っちゃったら後悔するよ、きっと。何しろこのデカさでしょ。だからこそカッコいいんだけど、これほど衝動買いして後悔するクルマも珍しいんじゃないかな。これはもう勢いで買うしかないね。僕がこれ買ったら、それこそ離婚の危機に陥るきっかけにもなりかねないよ。「アンタこんなクルマ買っちゃって、バカじゃないの。買い物行く時どうすんのよ」とか言われちゃうよね。

以前、ハマーH1に乗った時は、「これは確かに凄いクルマだけど、足にはならねーな」というのを感じさせる部分があったけど、このH2にはそれがないというか、「大丈夫」と勘違いさせる危なさがあるんだよ。動き出しちゃうと、予想以上に乗り心地もよくて、大きさを感じさせないから、「全然OKじゃん♪」っていう気にさせられちゃうんだ。でも、実際に納車されて、いざ自分の家の近所を走ろうってなった時に、「しまった!」ってなっちゃうのは間違いない(笑)。

フロントのウィンドウがこんなに小さいんだよね。Aピラーも短いし。   悪くはないんだけど、エクステリアがこれだけインパクのあるものだからね。もう少し遊んでもいいんじゃないかな。ステアリングも普通だし。

フル乗車すると、ほとんどカーゴスペースはないけど、サード・シートを取り外せばご覧の通り。それにしてもこのスペアタイヤのでかいのなんの。不思議な光景だね。

こんなに大きなクルマなのに、ヘッド・クリアランスは狭い。これもデザイン優先のあらわれだね。   セカンド・シートの収納方法は、エスカレード同様ヘッドレストが連動して倒れるというものだ。

ほんと、企画とデザインの勝利だね。だいたいこんなクソでかいクルマを黄色に塗ったら、まるっきり工事車両みたいに見えちゃうんだけど、でも、それがおかしくないんだよね。これは、エクステリアからインテリアまで、コーディネートされたまとまり感があるからなんだよ。全てのパッケージがオモチャ的な発想でできてるんだよ。
もちろん、あまりにもデザインを優先したために、弊害が出ている部分もあるよ。これだけ大きいのに、ヘッド・クリアランスがなかったり、ボンネットがスラントしているから、前方視界が悪いとか、車幅感覚や前後長の感覚がつかめなかったりとかね。

そういうネガな部分もあるのは確かなんだけど、やっぱりここまで思い切ったデザイン処理をしてあるというところは凄いよ。特に、元となったハマーH1のイメージを、上手 に「ブランド化」しているという点は評価できるよね。例えば、グリル内にある「HUMMER」の文字ひとつをとってみてもブランドになっているし、BMXが販売されているなど、色 々な分野でブランド展開しやすくなっているんだ。

H2のもうひとつの魅力として、「機動戦士ガンダム」のモビルスーツ的な楽しさもあるんだ。大きなメカを乗りこなしているという征服感と、これに乗ると強くなれるような気になれるっていうヤツ。こういう部分もH2ならではの楽しさだね。

リアにはエアサスが採用されていて、カーゴ・ルーム内からスイッチひとつで車高調整ができるようになっているんだよ。

「わ〜、エンジン小っちぇ〜!」と思ったら、大間違い。クルマがでかいからそう見えるだけで、これでも6リッターのV8だよ。

このクルマは、海や山で使っている楽しいシチュエーションがいつも頭の中に浮かぶ乗り物で、そういうことを感じさせてくれるっていうのは、やっぱりトーイ性というか幼児性というか、そういうものを多分に持っているからなんだよね。いい年した大人が童心に帰れるというのかな、そんな魅力が満載のクルマだよ。

ハマーH2主要緒元
 全長×全幅×全高(mm)  4,830×2,160×2,050
 車両重量(kg)  2,903
 総排気量(cc)  5,967
 最高出力(ps/rpm)  330/5,200
 最大トルク(kgm/rpm)  50.5/4,000
 価 格(万円)  882(Type G)

取材協力:三井物産オートモーティブ株式会社 http://www.hummer.mitsui.co.jp/

由良店長の独断と偏見によるバイヤーズガイド(店長の目安箱/5つので評価する)
エクステリア ☆☆☆☆☆
これだけ乗り物を楽しくトイジーにまとめあげたセンスには敬服します。

インテリア ☆☆☆
悪くはないけど、もうちょっとだね。グリップとかエアの噴出し口とか、惜しいところまできてるんだけど。もっと遊べたと思うんだけどなぁ。

ドライビング ☆☆☆
見かけと違って普通だね。ごく普通のアメ車。そこが怖いところだけど。

店長の衝動買いモード ☆☆☆☆☆
本当に買っちゃいそうで怖い。

お買い得度 
このクルマはね、一部のお金持ちを除くと、本当に特化された部分でだけ所有する喜びを味わえて、その代わりに失うものが多すぎるよ。


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