店長の気になるクルマ試乗記
第23回 ランドクルーザー・プラド

このクルマを今までこのコーナーでとりあげてきたラグジュアリーSUVと比べるのは、ちょっと可哀相だよね。そもそも価格が3分の1だもん。本来ならば、 国産SUVの王様ともいえるフルサイズの「ランドクルーザー」を持ち出したいところだったんだけど、残念ながら広報車が用意されてなかった。そんなワケで、今回は代役としてこの「ランドクルーザー・プラド」を拝借してみました。

こういうシーンがピッタリくるのは当然として、プラドの街中での乗り心地の良さには驚いたよ。

今回試乗したのは、最近追加モデルとして加わった新型の2.7Lエンジンを搭載した5ドアのTXというモデルで、オプションのナビやサンルーフはついていたけ ど、電子制御サスやトラクション・コントロールなどはついていない仕様だったんだ。


それではまず、肝心の走りっぷりの方からお伝えしよう。このクルマは、ハイラックスとプラット・フォームを共有していて、フレームはバリバリのラダーフレーム。「おお、やっぱりランクルだ」と感心させられるくらい見事なラダーフレームなんだよ。ラダーフレームと聞くと、ちょっと古臭くて乗り心地もイマイチ、というような印象があるけど、全然そんなことないんだよ。
もちろん、一昔前から比べれば、フレーム自体の剛性アップは施されているんだけど、このクルマの乗り心地は、ラダーフレームが持つイメージを覆させてくれるよ。

一般路上の評価では、今まで乗った高級なやつらをはるかに凌いでいる。いいクルマだよ。「え、なんなのこれ!」って感じ。普段の生活で使う分には、とてもいいね。あのごっついラダーフレームを使って、よくぞこの味付けにしたなっていう感じだよ。まぁアメ車系の4駆車はみんなラダーフレームなんだけどネ。御殿場の未舗装路も走ったけど、ハイテク満載ではない代わりに、振り回して遊ぶという楽しみも残されているし、その気になればフレームとボディーの間にスペーサーを入れたハイリフト車にも改造できる。そういう使い方をする人には、余計なものが無い方がいいんだろうけどね。

新開発の2.7Lエンジン。従来型に比べて13馬力アップの163psを発揮する。静かで排ガスがクリーンなのはいいけど、もう少しトルク感のある大きいエンジンでもいいと思う。   ホイール・ハウスを覗くと、ほらこのとおり。バリバリの「ランクルらしさ」を発揮するラダーフレームが顔出す。でも、乗り心地はとってもいいんだよ!

高速道路でも、普通の速度域であれば、乗り心地もいいし、静粛性も問題ない。ただし、いくら従来型よりもパワーアップしていても、やっぱり2.7Lは2.7Lだからね。登坂では排気量が小さいってことは感じさせられちゃうよね。この上には、3.4LのV6ユニットもあるから、それだとまた評価は違うと思うんだけど。超高速域での走行性も、バリバリの電子制御つきモデルだと、また違ってくるから、あえて今回は街乗りでのインプレッションを中心にお伝えしました。

さて、一方の外観はというと、残念ながら僕の感性にはピンとこないんだ。未だに自主規制のフェンダー・ミラーは付いてるし、なんかこう、デザイナーが色んなこと試しました、みたいな部分が多いんだよね。インテリアも、日本人らしい行き届いた気配りは見受けられるけど、取り立てて褒めるとことがないかわり、けなすところもないね。

このクルマで感心したのは、リア・ハッチが横開きになっていることと、車載工具や三角表示板の収納方法。リアのハッチって、意外と重いんだよね。横開きなら、重量を感じることなく開閉できるから、力のない女性やお年寄り(僕?)には喜ばれるでしょう。車載工具や三角板も、そのハッチ内に上手に収納されるようになっているんだよ。

とにかく、このクルマは、「このデザインがいい」と思った人にはとっても良いクルマ。買った後で後悔することはまずないだろうね。格下のプラドがこれだけできたクルマなんだから、本家「ランドクルーザー100」は、もっといいんだろうね。こんな風に言うとプラドに失礼だけど、益々ランクルに乗ってみたくなったよ。それにしても、どうしてトヨタはこんなに車種を増やすんだろう? しかも、それでいて各車がそこそこ売れてるっていうのが凄いよね。やっぱりトヨタって凄いよね。

このクルマのデザイン上、僕が最も気になったのがこのテール・レンズ。なんでわざわざこういう凹凸を設けたんだろう?ギロギロしてて変だよ。   ヘッドライトの形状は、どこか僕の持っているレーダー探知機を彷彿とさせるカタチだ。   これこれ、このミラーはいただけないね。実際に見ても視野が狭くて「これ役に立つの?」って感じだった。今度出たニッサンの「ムラーノ」には、これがついていないんだってね。やればできるんだから、なんとかして欲しいね。何か果物のタネみたい。

セカンド・シートは、ごく普通に座れるね。グラブ・バーも色々な所に付いているから、乗降性もいいね。

セカンド・シートを折り畳み、サード・シートを跳ね上げて固定すると、広いラゲッジ・スペースを確保できる。   サード・シートに座ってみてビックリ! なんでこんなにヘッドレストが低いの? と思って引き出してみると、なんとこんな形状をしているのだ。

さすがにサード・シートの足元はキツイね。でも、セカンドをたたんでしまえば殿様気分。   セカンド・シートの脇にあるステップは、サード・シートへのアプローチ性をよくするためのもの。こういう所は、いかにも日本的な配慮ですな。

ランドクルーザー・プラド(5ドア・TX)主要緒元
 全長×全幅×全高(mm)  4,715×1,875×1,870
 車両重量(kg)  1,920
 総排気量(cc)  2,693(水冷4気筒DOHC)
 最高出力(ps/rpm)  163/5,200
 最大トルク(kgm/rpm)  25.1/3,800
 価 格(万円)  310.8(消費税込)

取材協力:トヨタ自動車株式会社 http://toyota.jp/

由良店長の独断と偏見によるバイヤーズガイド(店長の目安箱/5つので評価する)
エクステリア ☆☆
このクルマのデザインは、僕にはまったくピンとくるものがないんだよね。

インテリア ☆☆☆
そつなく、可もなく不可もなく。収納スペースやシートの折りたたみ等さすが上手にまとめてあるね。

ドライビング ☆☆☆
普段のドライビングなど全く乗用車みたい。これもまた可もなく不可もなく。さすがに上手くまとまっているよ。

店長の衝動買いモード 
これは衝動買いするクルマじゃないね。色々なライバルと費用対効果などをじっくり見比べた上で買うクルマだね。

お買い得度 ☆☆☆☆
これが300万円台で買えるんだから、お買い得度は高いよ。スタイリングが僕の好みじゃないっていうだけで、クルマとしてのデキはいいからね。


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