 |
第22回 レンジローバー VOUGE
| これまで数々のSUVをご紹介してきたこの「気になるクルマ試乗記」だけど、今回は「SUV界のカリスマ」、レンジローバーの登場だよ。 |
 |
 |
 |
| トラディショナルでセレブなオーラを発するこのレンジローバーは、街中でもマリーナでもマッチしてるよ。このクルマなら、高級クルーザーが立ち並ぶマリーナに乗り付けても、絵になるね。 |
ローバーといえば、80年代にはホンダと技術提携関係になっていたり、94年にはBMWに買収され、2000年にフォード・グループの一員となる、なんていう紆余曲折を経て現在にいたっているメーカーだよね。だから2002年に登場したこの3代目レンジローバーは、BMWの傘下にある時に開発が始まったモデルということになる。ということは、BMWのX5に注がれた技術がこのクルマにも導入されているってことになるから、高級SUVの代名詞みたいに言われているレンジローバーがどういうクルマになっているのか、非常に興味があったんだ。
X5はX5なりにいいクルマだったけど、これが「レンジローバー」となると、一体どんなクルマに仕上げられているか、みんなも気になるでしょ? さて、それじゃ早速インプレッションにいってみようか。
|
 |
 |
 |
 |
 |
| 伝統的なボクシー・スタイルを継承しつつも、最新のエアロダイナミック・テクノロジーを導入してあるスタイリングには好感が持てる。ぱっと見た限りではただの四角いクルマという感じなんだけど、よく見ると車体の前後、上下方向に微妙なアールがつけられているんだよね。こういうワザが随所にあるんだ。 |
   |
 |
   |
 |
 |
| 無造作な四角いクルマのように見えるけど、細かな空力的的な処理がいたる所にみられるんだ。例えばこのCピラーの処理。よく
見なければわからないんだけど、ラウンドしたピラー表面にエッジをつけてある。リアガラスのクリーンな環境を実現するために、こういう目立たない部分にもしっかり手が入っているんだ。リアのワイパーなんて、ハッチの中に収納されているんだよ。 |
| まずはエクステリアからだね。僕は基本的に、こういうの好きなんだよね。昔からのボクシーなスタイルをそのまま維持しつつも、最新のエアロダイナミクス・テクノロジーはしっかりおさえてあって、風切り音も非常に少なく収めてあるし、こういうまとめ方にはとても好感が持てますね。それでいて、レンジローバーならではの威厳はしっかり守られているからね。 |
 |
 |
 |
 |
 |
| このカンパニーマークのデザインは、なんかイマイチだね。昔からこんなんだっけ?下のクラスにはいいかもしれないけど、高級感や伝統的な風格がありませんね。 |
|
3代目の特徴にもなっているヘッドライトは、上側のライトが完全な丸ではなく、ボンネットのところでカットされたデザインになっているんだ。これはリア・ランプも同様のデザイン処理がされているんだよ。 |
   |
 |
   |
 |
   |
 |
   |
| ボンネットの、微妙な段差は先代から継承されているレンジのアイデンティティーラインだね! |
|
このクルマの外観上の特徴をもっともよく表しているカット。Fフェンダーの上下、左右を平面のパネルだけで構成しているんだよね。サイド
のプロテクターモールすらない、非常にすっきりとシンプルなエクステリアに仕上げられているんだ。 |
|
フロント・フェンダーにあるエア・アウトレットは、アクセントになっているんだけど、どうやら空気は出ていないダミーみたいだね。 |
|
最近ではすっかり定番となったサイドミラー下のライト。小さいけれど夜はいい仕事してくれます。 |
| インテリアにもその手法は受け継がれていて、様々な素材を見事に調和させて、セレブな気分にさせてくれるんだ。単にゴージャスというだけではなくて、センスがいいよ。室内にいると、クルーザーを彷彿とさせてくれるといったらわかってもらえるかな。もちろん機能面でもさすがはレンジローバー、という部分がしっかりあって、シートは硬めで座り心地がいいし、ステアリングの調整(チルト&テレスコピック)機能とシートの微調整も、とても細かくできるようになっているんだ。シートは肩の部分も角度調整ができるんだよ。おかげで非常にいいポジションをキープして、楽しいドライブができたんだ。このインテリア、なかなかよろしいんじゃないでしょうか。 |
 |
 |
   |
 |
   |
| 革と木、アルミとプラスチックという素材を上手く使いこなし、非常に優雅なイメージでまとめられているインテリア。ドアの内張りポケットにもウッド・パネルがあるっていうのもうまい処理だね。エアコンの噴出し口のつくりは見事。木の質感もいいね。センターコンソール部分は、恐らく左右どちらのハンドルになってもいいように、しっかりとシンメトリーをとってデザインされているんだね。それと、この試乗車は「VOUGE」という最上級グレードなんだけど、ご覧のような
デュアル・ブレード・サンバイザーやオックスフォードシートにコントゥア・コンフォードシート、電動サンルーフ、ナイキセノン、ステアリング・ヒーターなどが装備されています。 |
そんな雰囲気に包まれながら走っていると、実に「おおらか」な気分を味わうことができるんだよね。風切り音が少なく、静かで乗り心地はいいし、足もソフトなんだけど適度な硬さが保たれていて、「う〜ん、いいですなぁ」って感じだよ。 このクルマに比べると、僕のMLは「ダメだなぁ」と思ったりもするんだけど、やっぱり乗り心地を重視しているからか、東名の御殿場〜大井松田間の高速コーナーが続くような所では、カイエンやMLに軍配が上がるよね。そんなときは、「やっぱりオレのMLはいいクルマだ」なんて思ったりするんだけどね(笑)。まぁ、MLは勉強はできないけどケンカが強くて、気はやさしいっていう昔のガキ大将みたいなクルマだからね。「できの悪い子ほどかわいい」っていう感じかな。
おっと、話がそれちゃったけど、レンジローバーは高速で走る味つけのクルマじゃないと割り切れば、高速走行でも十分及第点がつけられるよ。 |
   |
 |
   |
 |
   |
 |
   |
| リア・シートの中央部分は、こういう風にシートバックが倒れて肘掛になります。さらにそのヘッドレスト部分には、ドリンク・ホルダーが収納されているんだ。そして、リア・シートは、一番右の画像のように跳ね上げることができる。ヘッドレストをつけたままでもOKというのが、よろしいんじゃないでしょうか。 |
| こんなふうに、MLとはまったく性格が違うクルマなんだけど、この最新のレンジローバーの乗り心地には憧れちゃうな。ちょっとしたダートを走っても、最新の電子制御装置が働いて、アクセル踏んだままコーナーを回れるしね。このクルマの乗り心地の良さっていうのは、シャシーやサスペンションの性能はもちろんだけど、装着されているタイヤの恩恵もかなり大きいんじゃないかなっていう気がするね。グッドイヤーの「ラングラー」っていうタイヤなんだけど、思わず僕のMLにも履かせようかと思ったくらい(サイズを調べたら、僕のクルマに合うサイズがなかった。残念…)。 |
 |
 |
 |
| 後部座席を跳ね上げると、こういう広いスペースが確保できます。ちょっと残念なのは、シートがあった部分とカーゴ部分のフロアに段差ができちゃうんだよね。完全なフラットになるというわけではないんだ。 |
 |
 |
   |
 |
 |
| さすがにスペア・タイヤはテンパー・タイヤではなく、普通のサイズのものが搭載されています。 |
|
カーゴルームには、サイド・ポケットが隠れていたり、ちょっとしたコワザもあります。このフックも見かけは綺麗なんだけど、作りは結構しっかりしたゴツイものだよ。 |
| このクルマは、これまで乗ってきたSUVと違って、「ビバリーヒルズ」の匂いがしないんだよね。ケバさがないというか。これはやっぱりロンドン郊外の高級住宅街のイメージだよね。あの辺の「サー」と呼ばれる人たちが、フライ・フィッシングとか狩りとか、あとはそうだなーマイ馬のトレーラーを引いて、ポロに行ったりとかね。ああいう貴族が好んでするようなスポーツに出かけるための足っていう感じだよね。セコセコしないんだろうね、このクルマに乗る人っていうのは。高速道路でカイエンに「バシュー」って追い抜かれようが、「まあ、いいんじゃないの」ってサラリと流せるような、まさに「金持ちケンカせず」を地でいくようなおおらかな気持ちになれて。3代目レンジローバーは、そういう気にさせてくれるクルマだよ。 |
| レンジローバー VOUGE主要緒元 |
| 全長×全幅×全高(mm) |
4,950×1,955×1,865 |
| 車両重量(kg) |
2,500 |
| 総排気量(cc) |
4,398(水冷V型8気筒DOHC) |
| 最高出力(ps/rpm) |
286/5,400 |
| 最大トルク(kgm/rpm) |
44.9/3600 |
| 価 格(万円) |
1,037.4(消費税込) |
|
 |
 |
由良店長の独断と偏見によるバイヤーズガイド(店長の目安箱/5つの☆で評価する)
 |
エクステリア ☆☆☆☆
由良サン好みの究極のトラディショナル。伝統のスタイリングを継承して上手に進化している。
インテリア ☆☆☆☆
革と木とアルミとプラスチックを上手に使って醸し出すムードは「ちょこっとセレブ」になれそうな気にさせてくれる。なかなかグーでした。
ドライビング ☆☆☆
静かで、突き上げないけどしっかりした乗り心地は、大変結構でございます。
店長の衝動買いモード ☆☆☆
これは衝動で買うものじゃない。自分の生活とか、色々なものの基準を平均的に満たしてこのクルマになる生活ができれば、大変よろしいんじゃないでしょうか。
お買い得度 ☆☆☆
お買い得感を求めて買うクルマじゃない。それなりに、それなりだから、そのつもりで、それなりの方に。
|
|
|
 |
 |
|
|
 |