ゆらたくヒストリー


店長のくるまヘン歴
第1話「初体験の相手は個性派美人」
フィアット600Dムルティプラ

僕の初体験……じゃなくて、初めての車はフィアット600Dムルティプラ。とっても個性豊かな美人(?)だった。
当時は軽免許が16歳から取れたんだけど、オートバイに狂っていたボクが四輪免許を取ったのは18歳のとき。教習所にいかず自己流の運転で試験を受けにいったんだけど通用するワケもなく、結局7回も府中に通ってしまった。

ムルティプラは工業デザイナーの親父に薦められたんだけど、今考えると、エンスーの親父は自分が乗ってみたくて、ボクをダシにして大蔵省(オフクロだよ)の財布のヒモを緩めさせたのかもしれない。
600ccリヤエンジンのレジャービークル(RV)で3列シート。こういうスタイルの車は、今でこそ日本ではいろいろなメーカーから出ているけど、昔からあったんだよね。

購入した車はポンコツに近い中古だったから、あちこち壊れては直し、また壊れての繰り返しだったけど、おかげでメカには更に強くなったし、いろいろ勉強させてくれたよね。


このクルマ、シートは容易にフルフラットになる(麻雀をしたこともあるんだよ)、荷物はたくさん積みこめるといい事も多いんだけど、リヤエンジンの宿命か冬はヒーターが効かないし(ヒーターの配管が後ろから前にきているのだが細くて途中で冷えきってしまうのだ)、馬力がないので急な坂は登らないし(25馬力にも満たないのでローとセカンドしか使えない)、下りになるとブレーキが簡単にフェードして効きが悪くなり心もとない(コワイ!)、と思い返してみると欠点も結構あったかな。

それでも、さすがイタリア。ボディーはライトブルーとネイビーのツートンで内装はタン。カラーコーディネートのセンスは抜群でとっても気にいってたんだ。おしゃれだったよね。
今考えても、超マニアックなこの車は今の自分につながる最初のエッセンスになっているんじゃないかなって思う。高校生活最後の頃は、テントやアウトドアグッズをこの車に満載して海へ山へ、西へ東へ友だちと走り回ったのも懐かしい思い出だよね。

やっぱり、初体験の相手って忘れられないなぁ。あ、車の話だよ。ク・ル・マ。

フィアット600Dムルティプラ(1956〜60)
成立しないと言われていたリヤエンジン/ステーションワゴンボディー形式に高い多用途性を備えていた。仕様により4〜6座席がある。633cc/24.5馬力で、後に767cc/25馬力の仕様も発売された。家庭用のレジャーカーからタクシー、商用車と広く使われた。



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