子紫電

第1回 子紫電プロジェクトスタート!

新装開店した「ゆらたく屋」だけど、皆さん楽しんでくれてるかな?
「紫電」の開発に追われて、このコーナー「ガレージごてんば」の方がおろそかになっているんじゃない? なんて感じていた人もいるかもしれないけど、サボっていたワ ケじゃないんだよ。「紫電」開発の一方で、人知れずこれまたとんでもないモノ作りが始まっていたのだよ。

話の発端は、毎年モークで出場しているK4-GPに「そろそろ新しいクルマで出たいな〜」という、新しモノ好きの由良クンの思いつきからなんだ。今出ているモークは、なん かもうみんなの注目を集めなくなってきちゃったし、なんか新しいことしたいよねって話していたら、たまたま「クルマをあげるよ」って話があったんだ。そのクルマっていうのが、10年落ちの「おばちゃんアルト」なんだけどね。

これがベースとなる「おばちゃんアルト」。東北から貰った雪国育ちのおばちゃんは、これまでよく働いてくれました。これから第二の人生が始まります。てか、別人に生まれ変わります。マイケルもびっくりだよ。   必要最小限のお仕事をするための簡素な足回り。これもスッキリ・シャッキリとした「おみ足」に変身するよ。

こんなのベース車輌になるの?って思う人もいるだろうけど、スズキっていう会社は手抜きが上手で、「アルト・ワークス」だろうが「ワゴンR」だろうが、全部このベー シックなアルトとプラットフォームが一緒。ってことは、これをチューンナップしていけば、足回りはもちろん、ロムチューンで150馬力も狙えるという、ベース車としての素性 はなかなかいいんだ。もちろん、そんな凶暴なクルマにするつもりはないけどね。

ただね、実際にこのクルマを前にして「これで何ができるんだろ?」と考えていたら、ほとんどネタにならない普通のクルマなんだよね(笑)。足回りなんか、左右をつな いでいる棒にバネっていう、悲しいくらいに普通の造りをしてるんだ。もっとも、ありがたいことに、「マッドハウス」から使わなくなったワゴンRのレースカーをもらうことができたので、その足回りを移植できることにはなったんだけどね。そのおかげで、レースカーとして生まれ変わるベースはできたから、じゃその後はどうする? ってことで、ボディの検討に入ったんだ。

でも「おばちゃんアルト」にエアロくっつけておしまいじゃあ、ゆらたく屋の名が廃るもんね。「6×4.com」で、ボディを切ることに慣れっこになってしまった由良クン としては、元のカタチにこだわることなく、いつものように落書きで筆を走らせていたんだ。すると、いつしか心は60年代のル・マンへとタイムスリップ。気が付けば、当時「性能指数」を競って活躍していた「アルピーヌ」や「パナール」のような流麗なボディをまとったレースカーのようなスケッチばかりを起こしていたってわけ。

あれこれ想像しているうちに、思いついたのが60年代ル・マンカー風クーペ。四角いアルトがどうしてこうなるの?と思うでしょうが、シートを思い切り下げて、ボディをここら辺でカットして……なんて感じで仕上げていきます。およそ普通では思いつかない発想だけど、由良店長はやるよ!

ん?待てよ、これって「コペン」の時に同じことを言ってなかったっけ? と気づいたアナタは鋭い! そうなんだ、ラフを書いているうちに、あの時叶わなかった夢を、しつこくしつこく追い求めて、ついに実現するところまでこぎつけたんだよ。コペンの時は、ダイハツさんに冷たくされたから「絵に描いた餅」で終わっちゃったんだけど、今度はもっといいモン作るもんね。目指すは「究極のライトウエイトFFスポーツカー」だ。

流麗なクーペを作る時に問題となるのが、ルーフとフロント・ウインドウなんだよ。こういうパーツを新たに起こすのは、とても大変なんだ。そんな時、フト目についたの が、作ったばかりの「紫電」のルーフ。出来上がった紫電を眺めているうちに「よし、この型もらっちゃおう」という大胆な(せこい?)発想を思い立ったワケだ。偶然というより、かなりムリな展開なんだけどね。

こうして発足したのが、その名も「子紫電プロジェクト」だ。紫電のルーフをアルトにのっけて、ついに出来上がったレンダリングが、ここに紹介しているデザイン。この 通りにできれば、とってもカッコいいクーペになるよ!

これが完成予想デザイン。コペンの時ほど制約がないから、ここまで思い切った自由なカタチにたどり着いた。これで「夏の陣」に挑むのじゃ!

デザインが決まったら、いよいよ製作開始だ。まずはボディを丸裸にする。シートや内張りはもちろん、インパネにいたるまで、スッポンポン。でも、エアコンのユニットはそのままだよ。何しろ目標は「K4-GP夏の陣」でしょ。この手のクルマはベンチレーションに難アリなので、エアコンは必須アイテムということで、そこはしっかり残すのだ。

こんな風にストリップされた「おばちゃんアルト」だけど、裸にしてみたら(おばちゃんをスッポンポンにしたわけじゃないからね(笑))、写真のように床まで貫通しているサビが出てきた。まあ、雪の多い東北地方で生息していた軽自動車だから、サビも仕方ないところかな。こういう場所が4箇所ほどあって、結構痛みは激しいみたい。かなり悲惨な状況だね。改造の前にレストアかぁ……しようがないよね、「おばちゃん」だから(涙)。

「うーん、この辺までは切れるな」と、マスキング・テープを貼ってみた。ええ〜、切っちゃうのぉ!! と思うかもしれないけど、もう慣れちゃったもんね〜。   プロジェクト・スタート! まずはボディの分解からね。   内装もほとんど取り払っちゃうんだけど、今回は……。

クルマの熱対策も必要だけど、人間の方も忘れちゃいけないってことで、軟弱だと言われても、これは残すぞ。エアコン利かせてスイスイ走るんだい。   さび発見!内装をひっぺがしたら、あらあらやっぱり。こんなサビ穴が4箇所ほどありました。予想はしてたけど、かなりヤレちゃってるんだよ。   ボディ切断に備えて、全てのウインドウも取り外した。いよいよ本格的手術が始まるのだ。

というわけで、「子紫電開発プロジェクト」は現在着々と進行中。さて、次回はどこまで進んでいるのやら。お楽しみに!


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