
「風洞・風の研究所」
風洞実験設備について
レーシングカー開発のために導入した風洞設備です。最高速度40m/sのムービングベルトを備えた開放型の計測部を持ち、モデルに近接して観察を行うことができます。自社開発のPCプログラムにより計測作業が自動化され、初めての方にも大変使いやすいシステムとなっています。
また、計測データはお客様が持ち込まれたPCに直接取り込まれるため、本システムにはデータが残らず、機密上の管理も容易です。


ムーンクラフト風洞実験設備の特徴
回流式、小型モデル用風洞
社内ではレース車両の開発に使用中
各種実験のために一般向けにレンタル対応中
ムービングベルト方式(3分力)と固定床方式(6分力)
自動運転、自動計測による省力化
社内製ソフトウエアによるカスタマイズ可能
モデル準備・工作室が付属
風洞実験設備の詳細

ムービングベルト方式(3分力+タイヤ抗力計測)
この計測方式では、計測モデルを上方及び前方にワイヤーで支持しており、これに接続された歪みゲージでモデルに作用する荷重の変化を計測します。また、タイヤはそれぞれ回転できるように独立支持されており、ムービングベルトの作動に追従して回転し、実際の走行時と同様なタイヤ周りの状態を再現しながら、タイヤに作用する抗力を計測します。
- 試験対象
- 自動車2輪車船舶風車その他


レーシングカーの実例
2015年 SGT300クラス参加車両

固定床方式(6分力計測)
この計測方式では、計測部の床面中央に+/-180°回転可能な6分力計測機を設置し、X、Y、Zの3軸及び各軸周りのモーメントMx、My、Mzを同時に計測しています。
- 試験対象
- 車両2輪車風車ウィング飛翔体スポーツ用品その他

6分力計測機
ムーンクラフト株式会社 / 風洞実験設備の概要
- 名称
- ムービングベルト付小型風洞
- 製造年
- 1986年設置、2004年改修、2014年自動化改修
- 製造会社
- 自社設計製作
- 風洞の特色
- 位置出し完了後の、モデルの着脱が容易
風洞制御、データ処理、モデル工作を行う場所が、測定部と同じ室内にあり、流れの観察・モデル形状の改良が容易
計測データのセキュリティを確保
- 基本仕様
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吹出し口寸法 : 幅1.0m×高さ0.7mの長方形 測定部長さ : 1.45m 風速範囲 : 1.5m/s~40m/s
- 風洞形式
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風路形式 : 回流単帰路、横置き 測定部境界 : 自由壁形 ノズル絞り比 : 5
- 試験能力
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模型寸法・重量 : 最大長さ1200mm程度、最大重量50kg 地面模擬 : ベーシックサクション付きムービングベルト装置 可能な試験項目 : ムービングベルト方式での3分力+各タイヤ抗力計測、または固定床方式での6分力計測、タフト・スモークなどによる可視化実験 変角範囲 : ピッチ: プログラムした任意のピッチ角で自動計測可 ロール : 任意 ヨー : 0°~5°程度 気流温度制御範囲 : ダクト内無し、ただし計測室には空調設備あり。
- 計測システム
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空気力計測 : 単軸ロードセルによる3分力+各タイヤ抗力計測、または6分力ロードセルによる計測 風速計測 : ピトー管および可変リアクタンス式圧力変換器 圧力計測 : 微差圧センサーによる データ処理 : デジタルサンプリング、生データは保存 特記事項 : 運転中に、モデルへの接近が容易
- 特色
- 計測は専用PC・プログラムにて設定値に従い自動制御運転。
計測データはクライアントPCへ保管(Excel対応)。計測データグラフを自動作成、データの後処理も可能。
モデル移動設置用のリフター有。
モデル工作室が隣接し、モデルの改造、変更に対応可能。