2019 SUPER GT 第3戦 鈴鹿

5月25日・26日の週末、2019 SUPER GT第3戦が鈴鹿サーキットで開催されました。
 
悪天候でレース途中終了となった開幕戦、スタート直前に雷雨となった先日の第2戦と、ここまでのSUPER GT 2019シーズンの2戦は共に雨絡みのレース。
迎えた今回の第3戦、やっと晴天の週末を迎えることができました。
さらに雲一つない快晴の天候と共に気温も上昇。
金曜日の搬入日、ピット内の気温は既に30℃近くまで上昇していました。
 
5月下旬の時期にしては気温・路面温度が共に高い中、SUPER GT 2019シーズンの第3戦が行われました。
 
 
以下、SGT EVORA レースレポートになります。


 
 

5月25日(土):公式練習・サーキットサファリ・公式予選


 
 
 
公式練習 : 8:50~10:25 (95min)
天気:晴れ 路面:ドライ 気温:26~28℃ 路面温度:34→44℃ 
Dr.加藤 17Laps Best time:1’58.866 (8位)
Dr.高橋 16Laps Best time:2’03.935
 
公式テスト及び先週の鈴鹿10時間テストと比べ、気温・路温共に大幅に上昇した。
テストで基本的なセットアップの方向性をつかめていたこともあり、走り出しより車体のバランスに問題はなかった。
気温が高いものの、50㎜のラジエターアウトレットをレギュレーションにより使用できず、水温上昇が懸念されていたが、85℃程度で安定していた。
セクター3の最高速はGT3と比較すると3~5km/h程度遅いものの、セクタータイムはほぼ上回っており、他車に比べてスプーンコーナーのスピードが速いと思われる。

 
 
サーキットサファリ : 10:45~11:00 (15min)
天気:晴れ 路面:ドライ 気温:28℃ 路面温度:44℃
Dr.加藤 3Laps Best time:2’01.797
Dr.高橋 5Laps Best time:2’06.115
 
公式練習において、スキッドプレートを擦ることが多いとの指摘を受け、前後車高を1㎜アップ及び前後の3rdダンパーへパッカーを追加して、走行中の車高を上げるセット変更を行った。
スキッドの接触は減少したが、縁石で車体がはじかれるような症状が発生したとのことで、予選に向けてダンパーの減衰力の調整、フロント3rdダンパーのパッカーを抜くセット変更を行った。

[走行距離]
 公式練習~サーキットサファリ
 Total 41Laps=238.087km


 
 
公式予選 Q1 14:40~15:04(赤旗:14:51’18~15:00’00)
天気:晴れ 路面:ドライ 気温:29℃ 路面温度:48℃
担当Dr.加藤選手 Best time:1’57.969 (Pos.3)
 
走行開始直前にリアウィングを1H寝かせて走り出した。
計測2周目にセクター3まで全体のベストタイムを記録していたが、シケインで他車に引っ掛かった。
これまでのデータと比較すると、セクター4で約0.3秒ロスしている。
それでも3位でQ1を突破。Q2進出を決めた。


 
 
公式予選 Q2 15:34~15:44
天気:晴れ 路面:ドライ 気温:28℃ 路面温度:44℃
担当Dr.高橋選手 Best time:2’02.727 (Pos.16)
 
Q2ではリアウィングを1H立てて臨んだ。これはスプーンコーナー中間でピーキーな挙動をすることがあるとのことで実施した。
高橋選手がこの日の自己ベストを記録し、16番手で予選を終えた。

[走行距離]
 公式予選 Q1 & Q2
 Total 10Laps=58.070km



 
 

5月26日(日):ウォームアップ・決勝



 
 
ウォームアップ:12:55~13:15 (20min)
天気:晴れ 路面:ドライ 気温:27℃ 路面温度:41℃
Dr.加藤 5Laps Best time:2’02.336
Dr.高橋 5Laps Best time:2’07.023
 
ウォームアップでは燃料を多く搭載した状態でのバランスを確認した。
車体バランスは悪くないとのことで、決勝に向けてのセット変更は行っていない。
エンジン水温が87℃と高めであったため、決勝前にラジエターインレットダクトを取り外した。

 
 
 
決勝 :14:38 スタート 52Laps (GT500)
天気:晴れ 路面:ドライ 気温:28→27℃ 路面温度:42~38℃
結果:23位完走

 
 
第1スティント:加藤選手
 
第1スティントは加藤選手が担当した。スタート直後は2分3~4秒で周回した。
前方の車両につかまり、本来のペースでの走行ではなく、上位陣との差が広がってしまった。
16周目に130RでのGT500車両のクラッシュの影響でSCが導入され、21周目までSC先導により進行した。
21周目にSCが戻るタイミングでピットインする車両が多く、前方が空いたことでペースも上がり、2分2~3秒と上位と変わらないペースで周回を重ねた。
33周目にピットインし、ドライバー交代・給油・タイヤ4本交換を行った。
 
 
 
第2スティント:高橋選手 
 
ピットアウト後は6位でコースへ復帰したものの、アウトラップのペースが上がらず後退した。
ピットアウト後3周目でタイヤのグリップダウンを訴えたがこれはピックアップによる影響であると考えられる。(決勝終了後のタイヤの状態より)
 
自車ラップ48周目に23位でチェッカーを受け、完走となった。

[走行距離]
 ウォームアップ~決勝
 Total 62Laps=360.034km


 
 
 

第3戦 まとめ

事前に行われたタイヤメーカーテスト及び鈴鹿10時間テストでの走り込みの効果もあり、車体のバランスやタイヤの選択に問題はなかった。
結果的に上位へ食い込んだMC86の2台マザーシャーシ勢ともタイム差は無く、上回っていたようにも感じた。
鈴鹿サーキットは抜きどころが少なく、予選結果が非常に重要であると言われているが、GT500、300共に予選上位が決勝でも上位を占めていた。
EVORAは車に速さはあったものの、16番手スタートでは予選中位の集団に飲まれ、本来のペースで走ることができなかった。
 
今回は次戦タイへの出荷まであまり時間がない中だったが、レースでのトラブルや接触等無く、予定通りSGT EVORAは次戦の海外戦タイへ臨みます。


 
 
2019 SUPER GT、次戦は6月29・30の週末、第4戦は海外ラウンドのタイ、チャン・インターナショナル・サーキットです。
詳細情報は下記の「SUPER GT公式WEBサイト」のページをご覧ください。
SUPER GT公式WEBサイト
 
 
 

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