2017 SUPER GT Round 1
4月9日、開幕戦の決勝日。
前日の予報通り、予選日深夜からの雨が路面に残る日曜朝の岡山国際サーキット。
9時5分から行われたFIA F4の第2戦はウェットコンディションの路面で迎えますが、既に雨は上がっており、この後の予報も回復傾向。
FIA F4のレースと共に路面コンディションも徐々にドライ方向へ回復。
SUPER GTの走行が行われる時間帯は完全ドライで迎えることとなりました。
気温は18℃まで上昇。
まだ4月上旬ですが、体感ではやや暑いくらいに感じるほど。
現場スタッフは日中Tシャツで過ごせるほどでした。
ちなみに・・・
今回、存在感抜群の左のお二方のコスチューム・・・このコンディションには少々厚手だったかもしれませんね。
そして2017年のSUPER GTで一番大きな変化かもしれない「決勝日、朝のフリー走行が”行われない”」という今年のレギュレーション。
昨年まで決勝日の午前中には30分間のフリー走行が行われていました。
従来の朝のフリー走行では、決勝日のコンディションに合わせたレース用の燃料搭載量でのマシンバランスチェック。
そこでのデータに対して、午後に控える決勝レースへ向けたマシンのファインチューニング作業。
また前日トラブルやクラッシュ等が起こったマシンは、修復後のマシン確認等の作業も合わせて行われていました。
しかし今年はこの時間が完全にありません。
失ったフリー走行の代わりに、今年のレギュレーションでは決勝レース直前に行われていた8分間のウォームアップ走行が今年は20分間に拡大されました。
しかしスタート進行約3時間前の従来のフリー走行でのメニューを、直後にスタート進行のコースインが控えるウォームアップ走行のメニューに単純に置き換えるのは難しいでしょう。
20分拡大されたとはいえ、ウォームアップ走行セッション後は、すぐにグリッドに向けてのコースインとなるため、決勝当日のコンディションに合わせた大幅なセットアップ変更をする時間はありません。
また、ウォームアップ走行でのトラブル等何かあった時の対応・作業時間はほとんどないと言って良いでしょう。
開幕戦では大きな問題はありませんでしたが、今後のレースで今年の”この”レギュレーション変更が問題となってくる場面があるかもしれません。
少なくともチームやマシンにとって、今年はレースへ向けての準備がより難しくなったと言って良いでしょう。
ちなみに・・・
日曜朝のフリー走行が無くなったことで、決勝日のスタッフのサーキット入り時間も今までの平均7時にサーキット着から9時着に変更となったそうです。
「朝8時にまだホテルにいるのが不思議だった」とは現場スタッフからの感想。
今シーズンのチームスタッフは、ややゆったりとした決勝日のサーキット入りになりますね。
そして注目の2017シーズン開幕戦・決勝。
SGT LOTUS EVORA、開幕戦は13番手からスタート。
スタートドライバーは高橋選手です。
14時34分、予定よりやや遅れてパレードラップがスタート。
ところがGT500クラスの相次ぐトラブルによりレーススタートはディレイに。
一旦隊列を整えた後、開幕戦は一周減算の81レースに変更となり、さらにセーフティーカースタートでレースは始まりました。
SGT LOTUS EVORAはスタート直後から順位をずるずると下げる苦しい展開。
スタートしてまもなく他車のクラッシュでセーフティーカーが入るも、状況改善のきっかけとはならず、リスタート後もSGT LOTUS EVORAは順位を下げます。
高橋選手から無線でエンジン不調の連絡がチームに入ります。
原因は昨日予選Q2で出た症状と同じく、燃料系のトラブルで燃圧が不安定になり、エンジンが吹け上がらない状況とのこと。
予選日の夜に燃料ポンプは交換して決勝レースへ臨みましたが、スタート直後から再び症状が出てしまいます。
緊急ピットインも検討されましたが、ドライバーチェンジのタイミングまで苦しいラップタイムながら引き続き高橋選手は周回を重ねていきます。
そして予定の27周目、ピットイン。
予定通りタイヤ交換はせず、給油、そしてドライバーを加藤選手に交代。
SGT LOTUS EVORAはピットアウト、再びレースへ戻ります。
ピットストップ直後、一旦はトラブル改善の兆しを加藤選手は感じるも、やはりトラブルは解消されず。
ラップタイムも引き続き苦しい状況が続きます。
完走扱いとなる規定周回数まで周回を重ね、58周目SGT LOTUS EVORAは再びピットイン。
そのままレースを終えることとなりました。
2017 SUPER GT 開幕戦、こちらは決勝レースのハイライト動画になります。
(動画:Youtube – MEDIA (SUPER GTの公式チャンネル) より)
大荒れとなった2017年の開幕戦、SGT LOTUS EVORAは完走扱いの26位。
残念ながらほぼ戦うことができずに終えることとなってしまいました。
チーム側もレース終了時点ではしっかりとした原因を掴み切れてはおらず、この後究明に努めることになります。
次戦は富士スピードウェイを舞台にゴールデンウイークの5月3・4日に開催されます。
毎年多くのモータースポーツファンが詰めかけるシリーズの中でも人気のレースです。
SGT LOTUS EVORAにとっては、ややマシン的に不利なコースレイアウト。
しかしそれでも昨年の富士では速さを見せる場面はありました。
実質開幕戦はほぼレースができませんでしたが、第2戦の富士での走りに期待したいです。
詳細情報は、下記のSUPER GT公式Webサイト、そして富士スピードウェイ公式Webサイトのページをご覧ください。
SUPER GT公式Webサイト
富士スピードウェイ公式Webサイト