電気自動車のフォーミュラカーレース、「フォーミュラe」。
そのセカンドシーズンの最終戦がいよいよ来週末に近づいて参りました。
セカンドシーズンの最終戦の舞台は、昨年同様ロンドン・バタシーパーク。
由良がレース中継の解説等で、番組のお手伝いをさせて頂いている、フォーミュラe。
今回は、レース中継ではなかなか触れられないフォーミュラeの舞台裏を、
取材に行きました”昨年”のロンドン・バタシーパークより、少しですが紹介したいと思います。
フォーミュラeは、1日でフリー走行を2回、予選、決勝と行う1dayレース。
(前日にマシンの確認のための走行セッションはありますが)
基本的には土曜日に開催されます。
そんな土曜日のレース日を控え、まずは前々日の木曜日の様子です。
ピット裏では、前戦のレースで壊れたのか?穴等をふさいでいるのか?マシンのパーツの修理作業が行われています。
写真はアンダーパネルをウェットレイアップにて修理中。
こちらはフロントウイングのエンドコーンに、カラーリングのためのカッティングシートを貼っています。
先端は壊しやすいのか、修理後の跡がありますね。
リアウィングエンドプレートやリアのホイールガードもそばに転がっており、このあと貼られるのでしょう。
次に・・・
ウレタン発砲材のシートをチームクルーが加工作業しています。
このシートは誰のかというと・・・
こちら、日本のSUPER GTでも活躍してます、オリバー・ターベイ選手。
昨年のロンドンがフォーミュラeデビューレースのため、ターベイ選手もシート作成・合わせを行っています。
自らペンを使って、チームクルーに体に合わない部分の指示を出しております。
その横に置いてあった発泡剤の缶がこちら!
日本でシート作成時に使うものと同じなのでしょうか?
あとで調べたいと思います。
昨年のフォーミュラeロンドンでは、デビューレースとなるドライバーが多く、ターベイ選手含め5名が初参戦でした。
マシンの確認走行を翌日に控えたこの木曜日、他のルーキードライバーたちもシート合わせ作業が進んでいます。
こちらはファビオ・ライマー選手のシート。
加工中に誰もいなくなっており、ピット裏に放置されております。
こんなヤスリのようなもので削っているようですが・・・
これではちょっと削りにくそうですね。
次は女性ドライバーのシモーナ・デ・シルベストロ選手。
すでにHANSをつけてシートベルトをしめて確認しているところを見ると、ターベイ選手やライマー選手よりも作業が進んでいそうですね。
こちらは日本の山本左近選手。
左近選手は事前にシート合わせを済ませてたのか、シートに表皮もついています。
ほぼ完成状態で持ち込み、本日は最終確認のみといったところでしょうか。
最後にアレックス・フォンタナ選手。
他のルーキードライバーがシート合わせを行っている木曜日。
フォンタナ選手・・・まだいません。
そして、ピットテントには名前や写真もありません。
レース前日の金曜日。
やっとフォンタナ選手が現れました。
この日はコースの下見や記者会見、さらには短い時間ですがマシン確認走行と予定があるのですが・・・
マシン確認走行を午後3時に控え、午前中のコースの下見・・・
・・・の時間を使って、まずはテレビの国際映像用グラフィックの撮影。
レーシングスーツの名前が「V.LIUZZI」のところを見ると、前ドライバーのリウッツイ選手のおさがりのようです。
(広報さんの杖も気になります。)
その後、お昼からのルーキードライバーの記者会見に遅刻するなど、フォンタナ選手はドタバタ続きでした(写真はチャンピオン争い3名の記者会見)。
※フォンタナ選手、この後の午後3時からのマシン確認走行は無事に行えました。
フォーミュラeは一人のドライバーが2台のマシンを乗り換えてレースを行うので、当然シートも2台分作らなくてはなりません。
単純に作業時間が2倍。
こんなところにもフォーミュラeらしさが出ていますね。
同じルーキードライバーでも参戦が決まったタイミングなのか、チームの体制によってなのか、準備の進行状況に差があっておもしろいですね。
またその場面をピットレーンから見て比較できたのも収穫でした。
最後に、
マシンの確認走行後の金曜日の夕方、ピットレーンの長さをしっかり測る、ヴェンチュリのスタッフの姿が・・・
もちろん、どのチームも行っていますが、
翌日の決勝レース中、最低ピットタイムを下回らず、且つロスなくピットアウトするためには非常に大切な作業ですね!
以上、「まもなくフォーミュラe最終戦 ~パート1~」をお伝えしました。
次回のパート2もお楽しみに!!