電気自動車のフォーミュラカーレース「フォーミュラE」。
4シーズン目のフォーミュラEはシリーズ序盤の1/3を終え、ここからはいよいよ中盤戦。
今週土曜日、メキシコ・メキシコシティでの第5戦です。
今シーズンからJ SPORTSさんにて放送が行われているフォーミュラE。
由良がテレビ中継の解説を務めますフォーミュラE第5戦、放送予定は下記の通りになっています。
FIA フォーミュラE 第5戦 メキシコ・メキシコシティ
予選:3月3日(土) 深夜2:50~深夜4:30 (J SPORTS 4)
決勝:3月4日(日) 午前6:30~午前8:30 (J SPORTS 4)
予選・決勝共に生放送です。
現地は3日土曜日開催ですが、日本時間では日付変わって4日の日曜日放送となります。
決勝は日本時間の朝7時スタートと、放送チームにとってはシリーズで時間帯的に一番ハードな一戦です。
画像は前戦のフォーミュラE 第4戦チリ・サンティアゴの決勝放送直前。
(J SPORTSのモータースポーツ公式twitterより)
前戦のチリ・サンティアゴは、テチーターのベルニュ選手が今シーズン初優勝。チームメイトのロッテラー選手も2位に入り、フォーミュラEでは初の同一チームによるワン・ツーフィニッシュをテチーターチームが達成。
自動車メーカーのワークスチームが増えてきている中、参戦2年目ルノーのカスタマーチームである中国のテチーターチームが本家ルノーのワークスチームよりも先に成し遂げる結果になりました。
優勝したベルニュ選手はポールトゥウィンで今シーズン初優勝。
ピットタイミング以外ではトップの座を譲らず、ランキングでも一気にポイントリーダーへ浮上しました。
ただこの日最も目立っていたのは、そのベルニュ選手のチームメイトであるロッテラー選手だったと言って良いでしょう。
今シーズンフォーミュラE初参戦、日本でもおなじみのロッテラー選手。
3度のル・マン優勝含め、実績十分のレース界ビックネームの一人。
しかしここまでのロッテラー選手のフォーミュラEは・・・
ペナルティ・レース失格・クラッシュ・予選タイム抹消・トラブル・・・
とにかく開幕から良いことなしで本当に散々な結果になっていました。
ところが第4戦のチリ・サンティアゴでは、いきなりグループ予選でトップタイムを記録。
グループ予選上位5名で争われるスーパーポールへ初進出します。
ポールポジションも期待されたスーパーポールでしたが、勢い余ってアタックラップ早々にクラッシュ。
それでも他車のペナルティなどもあり、初の上位スタートとなる自己ベスト3番グリッドを獲得します。
レースも前半は問題なく3位をキープし、ピットストップ直前には2位へ浮上。
さらにピットでのマシン交換後、ロッテラー選手は勢い増してトップ走るチームメイト・ベルニュ選手を攻め立てます。
レース終盤にはトップのベルニュ選手に作戦的な問題がある中ではありましたが、ロッテラー選手のやや攻め過ぎの攻撃に、チームメイト同士”あわや”の場面が発生。
最後まで目が離せない展開となり、大いにレースを盛り上げてくれました。
結果、交わすまではいきませんでしたが、それでも2位でチェッカーを受けフォーミュラEでの初ポイント獲得、そして初表彰台となりました。
4シーズン目に入り、ある程度上位メンバーが固まってきているフォーミュラEですが、その中で新しい顔となれるのか。
ロッテラー選手には前戦の勢いを、今週のメキシコシティでも是非見せてほしいですね!
下記は第4戦チリ・サンティアゴのハイライト動画になります。
(動画:Youtube – ABB Formula E より)
また、先日SUPER GT GT500クラスへの参戦が発表され、日本でも俄然注目の存在となってきたローゼンクヴィスト選手。
ポイントリーダーとして、そして2連勝中で迎えた前戦でしたが予選ではまさかの14位に。
しかしそこから4位まで挽回してレースを終えます。
予選での失敗をしっかりレースで戻してくるあたりはさすがのレース展開でした。
ローゼンクヴィスト選手自身も14位スタートから4位というレース結果には満足そうなコメントも出ており、優勝のベルニュにポイントリーダーの座こそ明け渡してしまいましたが、それでも5ポイント差でランキングは2位に位置しています。
今週のメキシコシティでも楽しみな存在です。
今回のメキシコシティは、F1でもおなじみエルマノス・ロドリゲス・サーキットの一部を使用したコース。
シーズン2でフォーミュラEカレンダーに登場したメキシコシティは今年で3回目の開催。標高2250mで富士山五合目に相当する高地でのレースになります。
路面がバンピーなサンティアゴから、フラットなサーキット舗装のメキシコシティへ。
コース特性もガラリと変わります。
昨シーズンのレースは、15番手スタートのディグラッシ選手が大逆転で優勝。
スタート直後の接触でリアウイングを破損、交換のため緊急ピットインで一旦は最後尾まで落ち、そこから3度入ったセーフティーカーを見方に大逆転を演じました。
マシン交換が必要なフォーミュラEでは、1ピットストップのレースが通常ですが、それを緊急ピットインと合わせ2ストップして優勝してしまうという非常に珍しいレースでした。
そのディグラッシ選手は前戦サンティアゴでもマシントラブルでリタイヤ。
これで開幕から4戦連続ノーポイントとなり、既にディフェンディングチャンピオン大ピンチです。
予選での速さはあるだけに、なんとかアウディチームにはパワートレインの信頼性の問題を解決してほしいばかりです。
・・・しかし今回のメキシコシティでもレース日の土曜日を前に、早くも前戦に続きマシンのインバーター交換を実施、規定により今回も予選結果から10グリッド降格ペナルティが決定してしまっています。
前戦に続き今回もハンディを背負ってのレースを強いられますが、昨年ミラクルを起こしたメキシコシティでなんとかこの悪い流れを止めてほしいですね。
3月は2戦開催されるフォーミュラE、第5戦のメキシコシティは今週土曜日(日本時間は日付変わって日曜日)です。
予選、そして決勝と由良の解説と共に是非放送を楽しんで頂きたいです!
放送の詳細情報については、J SPORTS公式WEBサイトのページをご覧ください。
J SPORTS公式WEBサイト