電気自動車のフォーミュラカーレース、「フォーミュラe」。
由良がレース中継の解説等で、番組中継のお手伝いをさせて頂いているフォーミュラe。
現在シリーズも3年目に突入、3rdシーズンが行われています。(現在開幕2戦を終了)
少し前の話になってしまうのですが、昨年の2016年11月23日(水・祝)にフォーミュラeのマシンが東京・丸の内を走りました。
東京都千代田区丸の内で開催された「エコロジー&モビリティフェア in 丸の内」。
そのイベント内で、昨年の六本木に続いて日本で2度目。
東京駅のすぐ近く、丸の内仲通りをフォーミュラeマシンがデモンストレーション走行を行いました。
昨年同様、今回もいろいろな制限がある中での走行だったため、フォーミュラeマシンが全開走行披露っというわけにはいきませんでした。
しかしそれでもこのような市街地で走行が行えたことは大切なこと。
今後の日本開催に向けては、非常に重要な日となったのではないでしょうか。
今回のデモンストレーション走行、現在行われているフォーミュラe・3rdシーズン用の最新マシン「ABT Schaeffler FE02」を持ち込んで行われました。
よって、もちろん3rdシーズン仕様の新しいフロントウイングやステアリングも装着されています。
しかし、海外も含め一般的にイベント等での展示や走行では大体が旧型マシンを持ち込むことが多く、現行マシンで行うことは非常に珍しいこと。
外観は最新マシンでした。
では中身はどうなのでしょうか。
注目してみました。
・・・とは言え、当然マシンの中身を見せてもらえるはずもないので、今回は実際のデモンストレーション走行でのマシンが発した音で確認してみました。
こちらは3rdシーズンに参戦している全チームのマシン音の動画になります。
ABT Schaeffler FE02は9番目です。(0:48頃)
(動画:Youtube – FIA Formula E Championship より)
こちらが今回のデモンストレーション走行の動画です。
(動画:Youtube – web AUTOSPORT より)
この二つを聞き比べるとABT Schaeffler FE02のパワートレイン、シングルモーター3ギアマシンであることがハッキリとわかります。
また、さらに聞き比べると同じくシングルモーター3ギアマシンであった昨シーズン型のABT Schaeffler FE01でもないこともわかります。
こちらが2ndシーズンに参戦した全チームのマシン音の動画です。
ABT Schaeffler FE01は4番目です。(0:21頃)
(動画:Youtube – FIA Formula E Championship より)
もちろんですが、フォーミュラe・1stシーズンに使われたオリジナルのスパーク・ルノーSRT_01Eでもありません。
本当に最新マシンを持ってきてくれたのは嬉しいことですね!
疑ってすみませんでした。
ただそんな最新マシンの展示については気になる点も。
今回のイベントでは、一般の方も展示されているマシンを間近で見ることができ、写真撮影も行うことができました。
現在のフォーミュラeマシン、リア周辺には独自の開発が許されているパワートレインやリアサスペンション等が存在しています。
そのリア周辺も今回は覗き見ることができ、さらに写真も撮ることが可。
もちろんリアカウルやストラクチャーがあるので全てを覗けるわけではないのですが、現在のフォーミュラeマシンで一番の極秘部が覗けてしまうのは正直驚きでした。
レースの現地取材をした際、このリア周辺はかなり厳重な扱いをされており、チームによっては車体後部は黒い布がかぶせ写真等は取らせないようにチームスタッフが注意している光景がよく見受けられました。
テレビ中継でも、ピットでマシンリア周辺が映りそうな時はスタッフが急に集まりだし、壁になっていましたね!
(フォーミュラeではマシンを隠したり覆うカバーやパーテーションの使用はレギュレーションで禁止されています。)
こちらは今回覗き見ることができたリア周辺。
リアのストラクチャー前方にはギアボックス等のケーシングが見えますね。
チャンピオンチームのルノーe.dams含め、3rdシーズンは大半のチームがカーボンファイバー製のケーシングを使用していますが、これを見る限りではカーボン独特の繊維の目はありませんね。
やはり情報通り、ABT Schaeffler FE02はアルミニウムのケーシングなんでしょうかね。
そして、ちょっとした疑問も。
今回のデモンストレーション走行で行われたマシンは、ドライブしたディグラッシ選手のマシンではなく、チームメイトのアプト選手のマシンだったのではないのかという点。
理由は二つ。
ますは、カーナンバーです。
イベントのオープニングセレモニー時、マシンのナンバーが”66″でした。”66″はアプト選手のナンバーですね。
(画像:フォーミュラE テレビ朝日さんのFacebookより)
それがデモンストレーション走行ではしっかりディグラッシ選手の”11″に変わっています。
しかしよく見ると、これは上からステッカーを張ってますね!
透けて”66″が見えているのがわかるでしょうか。
朝早く現地を訪れオープニングセレモニー等でマシンを撮影した方の写真にはカーナンバー”66″のマシン。
お昼のデモンストレーション走行前には”11″が上から貼られたので、それ以降に撮影された方の写真にはカーナンバー”11″のマシン。
“66”のマシンが撮れた方は朝早く来た証になりましたね!
(画像:フォーミュラE テレビ朝日さんのFacebookより)
そしてもう一つはスポンサーロゴです。
ディグラッシ選手とアプト選手ではマシンのスポンサーロゴが若干異なります。
もちろん基本的なマシンカラーリングは同じなのですが、
フロンドウイングのメインプレート・モノコック・ヘッドプロテクターサイド・リアタイヤ前のスポンサーロゴが、ディグラッシ選手は「DHL」、アプト選手は「ドイツポスト」と異なります。
今回デモランに持ち込まれたマシンのロゴは各所「ドイツポスト」。
下記は3rdシーズン開幕戦の写真になります。すこしわかり難いですが、各所「DHL」ですよね!
(画像:FIAformulaE公式WEBサイトより)
なにか理由があっての今回はアプト選手のマシンだったのか。なんだか気になりますね!
・・・と、細かいことに突っ込み過ぎですね(笑)
さらに、今回使用したディグラッシ選手のヘルメットが・・・等々あるのですが、あまりにも細かいので今回は割愛します。
そんなフォーミュラeですが、次戦はいよいよ今月。
2月18日の土曜日、第3戦の舞台は南米アルゼンチン・ブエノスアイレスです。
こちらもテレビ朝日さんにて、放送が予定されています。
今回のイベント中、ディグラッシ選手へのインタビューも行っていたのでどこかで見ることができるかもしれませんね!
内容が気になります!
さて、今回デモンストレーション走行をしてくれたディグラッシ選手。
昨シーズンは惜しくも年間ランキングは2位。
迎えたフォーミュラe・3rdシーズン。
開幕2戦を見ての感想は・・・
ちょっと2ndシーズンより苦しいのかなっといった雰囲気です。
昨シーズン比較でチャンピオンチームのルノーe.damsとの差が離れたとは思えませんが、今シーズン特に予選では数チームが間に飛び込んできているような印象を受けます。
少し具体的に上げると、2ndシーズンでは予選でトップ10を逃すことのなかったディグラッシ選手が、開幕戦の予選はクラッシュでの19番手スタート。第2戦は12番手グリッドと低迷。
決勝レース、開幕戦はセーフティーカーのタイミングを利用した戦術でなんとか表彰台へ飛び込みましたが、第2戦は5位どまり。
また各チーム、昨シーズンからパワートレインのシステムを変更している中、ディグラッシ選手が所属するアプト・シェフラー・アウディチームは数少ない、昨シーズン同様のシングルモーター3ギアのシステムを継続。
この辺りに他チームとの伸びしろに差が出ないと良いのですが。
昨シーズン、マシンに明確な差がある中で最終戦までタイトル争いを持ち込んだのは、間違いなくディグラッシ選手の実力。
第2戦から3ヶ月以上のインターバルを挟んでの第3戦アルゼンチン・ブエノスアイレス。
このインターバルで流れを変えられるか。
開幕2レースの印象を覆してもらい、3rdシーズンのチャンピオンシップを盛り上げてもらいたいですね!!
フォーミュラe・第3戦は2月18日の土曜日、アルゼンチン・ブエノスアイレスです。
フォーミュラE中継の詳細情報は、下記のテレビ朝日公式WEBサイトのフォーミュラEページをご覧ください。
テレビ朝日公式WEBサイト – フォーミュラE