空力研究所の秘密

LES解析で明かす エアロフォイル(翼断面)のメリット

ムーンクラフトのスタッフブログで度々紹介しています「空力研究所の秘密」。 今回は、CFD解析(Computational Fluid Dynamics)の中のLES解析(Large Eddy Simulation)で明かすエアロフォイル(翼断面)のメリットについてです。   下画像①と② 二種類の断面の支持柱形状(ウイングステーや空力付加物のステー等)があるとします。レーシングカーの速度域においてまた空力部品として好ましい、空気抵抗が… [続きを読む]

スワンネック ウイング

スワンネック ウイングと呼ばれる空力デバイスがあります。今回はSUPER GT GT300クラス車両LOTUS SGT EVORAにこの方式を採用したので説明してみたいと思います。(Fig.1) リヤウイングは、従来の方式では、ウイングの下側を車体側から伸びたステーで支持していましたが、スワンネック型はウイングの上面を吊り下げる方式の支持方法です。 このウイングを吊り下げて固定するステーの形がスワンの首の形に似ているため、このような名称になった… [続きを読む]

Formula1 フロントウイングのCFD

ムーンクラフトのスタッフブログで度々紹介しています「空力研究所の秘密」。 前回🔗に続きまして、Formula1の空力について、CFD(数値流体解析)を用いて覗いてみましょう。     今回はフロントウィングに焦点を当てて解説していきます。   近年、フロントウィング(2019年のレギュレーション改定によりシンプルになりましたが)の周りなどをはじめ、車体上のエアロパーツの複雑さが増しています。 これには、計算コストの… [続きを読む]

Formula1 リアウイングのCFD

ムーンクラフトのスタッフブログで度々紹介しています「空力研究所の秘密」。 今回はFormula1の空力について、CFD(数値流体解析)を使って覗いてみたいと思います。     その中で、今回はリアウイングに関したトピックです。 F1のリアウイングですが、近年メインウイングやフラップにはあまり目に見える差はないものの、翼端板については年々その複雑さを増しています。 因みにスーパーGTの世界でも翼端板の開発はとてもホットな話題で… [続きを読む]

マツダMX-5 ミアータ ボンネビルスピードチャレンジプロジェクトに協力

由良社長の知人の所有するボンネビル用のミアータ(ロードスター)向けに、CFD(数値流体解析)用いて技術協力を行う運びとなった。 図1.マツダ MX-5 ミアータ   図2.マツダ MX-5 ミアータ   今回の解析は、車体のモデルを省略し、ロールケージ周辺のヘルメット・コックピットのみで簡単なCFDを行った。今回はあくまで、ロールケージ単体のドラック大小のみを比較した。 主流速度は180km/hで行った。 まずは、ロールケー… [続きを読む]

CFD レーシング コラム ディフューザー編 ~その2~

今回のムーンクラフトスタッフブログ・空力研究所の秘密は、前回に引き続いてディフューザー解析の後半をご紹介したいと思います。 (ディフューザー解析の前半は、こちらをご覧ください。)     今回も熱流体解析ソフト(株)ソフトウェアクレイドル社 ScFlowを使用して解析を行います。   前回はディフューザーの基本的な形状による性能比較を行いました。終盤、垂直板を装着したバットマンディフューザー型を試したところ渦の働き… [続きを読む]

CFD レーシング コラム ディフューザー編 ~その1~

久しぶりの記事となる、今回の空力研究所の秘密は“ディフューザー”についてです。 これまでも何度か紹介をさせていただいている(株)ソフトウェアクレイドル社 scFLOWを用いて数値流体解析(CFD)を行い、ディフューザーの効果と性能向上について紹介したいと思います。   まず初めにディフューザーとは?・・・フラットボトム後方の跳ね上げ形状のことで、フラットボトム下面の空気をスムーズに引き抜き、ダウンフォースを得るものです。(図1) 図1… [続きを読む]

境界層を制御した!

以前に紹介した境界層制御装置を改良しましたので、その効果をあらためて公開します。   (前回の空力研究所の秘密・境界層編は、こちらをご覧ください。)   今回の吸込み装置の改良ポイントは、可能な限りムービングベルトの直前で発達してきた境界層を吸い込むことにあります。図1.は今回製作した境界層吸い込み装置です。従来の吸込みは幅2mmのスリット2列で行ってきましたが、新しい装置では天板にパンチプレートを使用し、開口部は必要に応じ… [続きを読む]

~GT300 EVORAのCFD~

最近ますます盛んに行われているCFD(数値流体解析)ですが、GT300 SGT LOTUS EVORAにおいても、車両の全体モデルを解析したのでご紹介します。   弊社で使用しているCFDソフトは(株)ソフトウェアクレイドル社のSCRYU/Tetraです。 解析に使用したモデルはラジエータ通気を模擬したモデルで、車体の全体的な圧力分布を見る際に使用したものです。車輪には回転条件を与えて、地面に接地した状態で解析しています。車体表面の圧… [続きを読む]

カナードが生み出す流れとは???

“カナード”と呼ばれる空力デバイスもレーシングカーではよく使われます。今回はGTカーに使われるフロントカナードについて、その働きを見ていきます。   GT300 SGT LOTUS EVORAでは3種類のフロントカナードを用意してセッティングに備えています。(Fig.1) ムーンクラフトの空力開発室では風洞実験設備を使い、数多くのカナードをテストしてきました。カナードはそれを装着するとドラッグ(Cd)はほとんど… [続きを読む]
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