店長の気になるクルマ試乗記
第5回 ヒュンダイTB

今回このTBを試乗記で取り上げたのは、今までのヒュンダイのモデルとは違って、モノマネ路線(失礼!)というか、そういう所から一歩踏み出したなという感じがしたのと、ヨーロッパスタンダードというか「あ、カッコいいじゃん、これ」という印象を受けて、ちょっと見に行こうかという気になったからなんだ。

エクステリアは安心感があるね。マーチやヴィッツ、フィットなんかと並んだら、これ見るとホッとするでしょ。普通に乗っていてもいいかなって。

試乗車は1.3リッターのGLSという上級グレードのモデル。エクステリアのデザインは、まさにヨーロッパ、特にジャーマン・スピリッツというかドイツのエスプリというか、そういうものが実にうまく採り入れられている。完全に今までのヒュンダイ路線とは異なる仕上げだね。てっきりどこかのカロッツェリアにデザインを発注したと思っていたんだけど、そうじゃないんだって。意外と言ったら失礼かもしれないけど、うまくまとめてある。インテリアも頑張っているなぁと感じさせるし、実際に乗ってみても、ほんとにやさしいクルマだよね。味付けが丸いというか、普通の人が普通に乗る分には何一つ不満のないようにできている。

バンパーのモールの処理は、完全にヨーロッパのトレンドだね。   ボディ・サイドのプレスラインとドアノブの線を一直線でまとめてある。この辺の処理もナンカ手馴れたところを見せてくれるね。

でも、そつなくまとまっていて何の問題もないクルマなんだけど、僕としては1600ccのマニュアル仕様で「ヒュンダイTB GTI」みたいなホットバージョンを設定したら、結構面白いのができるなと思った。試乗をしていても、ずっとそれが頭にこびりついたままだったよ。このボディにハイパワーなエンジンを載せて足まわりを強化、エクステリアは引き締まったエアロパーツでまとめ、オールブラックの内装にしてバケットシートでドライバーをがっちりとホールド。ボーイズレーサーの完成だね。うん、凄くカッコイイと思うよ。

以前乗ったヒュンダイ・クーぺは、2.7リッターのV6が搭載されていたけれど、大きなエンジンをうまくマッチングさせていて全然とっちらかってなかったからね。馬力に余裕があってなかなかいい感じだった。それを考えると、ボクの提案するTBの1.6リッター・スポーツモデルもそつなくできる気がするね。

Aピラーの延長線がフェンダーまで延びてきていて、ボンネットと接する部分を土手のように処理してある。この表現はカチッとボディーの剛性感があるように見せてなかなか面白いよね。   リアハッチのサイド・ビューが、猫背なのはいただけない。リア・ドアのラインとあってないでしょ。でも、このドアのラインにあわせてハッチのラインを出すと、まんまどこかにあるカタチになっちゃうか。   インテリアのデザインは、かなり頑張っているなという感じだね。質感は安っぽいんだけど。どうせなら完全にモノトーンでまとめて欲しかったな。それとステアリングだけ、なんか違和感のあるデザインなんだよね。

サイドビューを見ると、完全にドイツ車的というか、ヨーロッパだよね。 リア・ドアの形状は、オペルのビータに良く似てるけど。

ただし、普通に乗るならこのままでも十分。例えばブレーキ。箱根ターンパイクの下りをエンジンブレーキなしで、フットブレーキだけで降りてきても平気だったし、とても軽快に走ってくれました。ヨーロッパナイズされた洒落たスタイリングのTBは、販売網が整備されれば街中でちょくちょく見かけるようになるんじゃないかな。

とはいえ、僕はやっぱりGTIモデルが出てからだね。それまでは、とってもやさしくて丸くていいクルマだとは思うけど、僕がそこに足を止めることはない。今はベクトルの突出したクルマじゃないからね。もっと尖がった性格のヒュンダイTB GTIが出たら、きっと食指を動かされると思うよ。

由良店長の独断と偏見によるバイヤーズガイド(店長の目安箱/5つので評価する)
エクステリア ☆☆☆
目指していく方向が少し見えたかなという感じに星三つ。GTIバージョンが出たら、当然星の数は変わるよね。

インテリア ☆☆☆
良くも悪くもなく、そつなくまとめてある。

ドライビング ☆☆☆
とってもやさしくて乗りやすい。クラス及第点。

店長の衝動買いモード 
今のままでは僕が衝動買いすることはないね。GTIが出れば別だけど。

お買い得度 ☆☆☆☆☆
一番上級グレードのGLSが109.8万円。ばっちりお買い得だね。


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