水陸両用防災車(開発企画)

第2回 今までになかった水陸両用車を作ろう!


さて、前回は、「軍用車」と「レーシングカー」、そして、もうひとつ、僕の活躍分野のモノを組み合わせると面白いモノが生まれる、というところまで話したよね。そのもうひとつは、とっくにバレていたと思うけど、もちろんボート。ボートの構造にも、やっぱりレーシングカーの技術が応用されているんだ。

みんなも知っているように、僕はモーターボートのデザインも手がけているけど、実はボートにもレーシングカー同様の発想で作られている部分があるんだ。こうして、「軍用車」から始まった連想が、レーシングカーを経てボートに繋がったというわけ。 この連想を、陸ではレーシングカーを、そして海ではモーターボートを手がけた僕のスーパーコンピューター(?)に入れると、「陸」+「海」、「軍用車」+「レーシングカー」+「ボート」=「面白いクルマ」という数式が成り立ったんだ。



ここではじき出された答えとくれば、もうこれしかないでしょ! そう、ズバリ、「水陸両用車」だ。軍事目的のものとなると、簡単にはいかないけれど、軽量コンパクトなものなら、災害時の救出活動や緊急時の車両として役立つはず。操作性や維持費なども、既存のものよりもぐっと優位なものが作れるに違いない。そう考えた僕は、早速現在入手可能な「水陸両用車」にはどんなものがあるか、リサーチしてみたんだ。

まず思いついたのは、空冷VWマニアにも有名な「シュビム・ワーゲン」。もっともこれは、50年近くも昔のクルマだから、もはや博物館モノだよね。最近では、かのヴァージン・グループ会長のリチャード・ブランソン氏が、英仏横断記録を出したことでも有名になった、「アクアダ」というのがあるんだよね。外観は、ユーノスのロードスターに似ているけど、これは水中では4輪が格納されて、ジェット推進で水上を走るというタイプのものだ。007に出てくる「ボンドカー」みたいってことで、ニュースでもとりあげられていたよね。その他、リンスピードという会社が「スプラッシュ」というショーモデルを発表していたけど、こちらは水中翼船のように、水に入ったら翼が出るというものだった。その他のところでは、アメリカ製の「MAX」という6輪車の水陸両用車も輸入販売しているところがあるんだよ。


ネットで検索した結果、おおよそこういうクルマが存在するということはわかったけど、これらはいずれもレジャー目的のものが多く、僕が考える実用車とはちょっと違うんだよね。そんな中でも、これはかなり実用的なものか? と思わせるクルマがあった。

それは、現在日本の官公庁にも配備されている、旧西ドイツで製造された「アンフィレンジャー」というクルマだ。これは、英・フォード製の2933cc水冷V6エンジンを搭載し た4WDに、水中用の推進力として車体後部にスクリューを備えた、いわゆる昔ながらの水陸両用車なんだよね。ちなみに全長×全幅×全高は、それぞれ4720×1930×2350(o)で、車両重量は2130s。最高速度は陸上では140q/h、水上では15q/hとされている。なるほど、さすがにお上が導入しただけあって、まさしく実用車らしい風格と機能が備わっているけど、これじゃちょっと大げさすぎやしないか? しかも車両価格は2000万円以上だとか!

もっとこう、スイスイ〜っと走れそうな、コンパクトでお手軽なものの方が日本の国土にはマッチしているんじゃないのかな? そう思った僕が思いついたのが、ここに紹介 するイラストのようなモデルだ。これなら、水害が多い地域の消防団に配備しても、十分活躍してくれると思うんだ。

というわけで、ふとしたことがきっかけで思いついたこの水陸両用車。そこに秘められた機能やいかに! 次回はこのクルマの特徴について説明しましょう。お楽しみに!!


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