GC-21スポーツカー
第6回 「建て付け」でGC-21の全貌が見えた!
真空パックした型とカーボン製カウルは、オートクレーブ釜に入れ熱処理を施してカチカチに固めます。ん?なんで熱くして固まるのかって?そのわけは前回も紹介したモータースポーツ塾を見てね。そして、数時間後、チーンと出来上がったカウルは、型から取り出しバリを取って、カットラインに合わせて綺麗にサンディング仕上げをします。これでとりあえず一丁上がり。
でも、それだけじゃまだ製品としては不十分なんだなァ。例えばアンダーカウル。これは前後2分割になるんだけど、フロントの先端部分には補強のためカーボン製のハコを 入れます。ここはウィングステーが取り付けられる大事なところなので、強度が必要だからね。
出来上がったアンダーカウル。ステップドフロアがよぉくわかるでしょ?
フロントの空洞になった部分に、補強のためのカーボン製のハコを入れます。
アッパーカウルは5分割。F3シャシーの左右にそれぞれフロントカウル(フェンダー)、リアカウル、そしてエンジンカバーカウルです。その他のパーツとしては、GC-21の特長ともいえるフロントのLEDライト用のケース、リアタイヤを隠すスパッツ、ラジエター&オイルクーラー用のエアダクトなどがあります。
型から取り出したフェンダー。この後、バリを取って磨き上げる。
リアフェンダーのタイヤアーチを覆うスパッツ。
LEDライトが収まるケース。もちろんカーボン製。
製品が揃ったら「建て付け」に入ります。これは、それぞれのカウルをF3シャシーに組み付けていくんだけど、まぁ実物大のプラモデルを作るような感じかな。取り付けのためのステーはリベットと接着剤でボディに止められるんだけど、このステーはアンダー&アッパーカウル共用になっているスグレモノ。アッパーカウルはステーに直接、アンダーパネルはアームを介してボディに取り付けます。
まずは仮合わせでカウルがフィットするかをチェック!もちろん、ムンクラの仕事だから、ちゃんと合うはず……おぉ、合った合った。よかったァ。ここまで来ると、出来上がってきたなぁという感じでしょ?
このステーでアッパー、アンダー両方のカウルをシャシーに取り付けます。
初めて姿を現したGC-21。カーボンの地肌が美しいでしょ。
仮合わせが済んだら、ボディを塗装屋さんに出して、いよいよ本合わせに入るんだけど、その前にLEDライトをカバーに収めてカウルに取り付けます。このLEDライトはGC-21専用に開発された日星工業のオリジナル。エンジンとは別の小型バッテリーで連続3時間以上点灯できるんだよ。これで富士特有の霧でも視認性が確実にアップというわけ。
LEDライトの単体写真、アルミ削り出しのボディーがカッコイイでしょ!点灯時に正面から見ると目がヤラレル程明るいんだ。
カウルに収まったLEDライト。「POLARG」はこのライトを製作してくれた日星工業のブランド。
ここで、ひとつ暴露話。実は仮合わせの段階まで、リアウィングの下段、ウィング本体を支える部分はダラーラオリジナルのミドルウィングをそのまま使う予定でいたんだ。そうすればコスト的にも安く上がるしね。ところが、これが思ってた以上に強度不足……こりゃダメだ〜ってことになって、急きょアルミ製のものを作ることになったんだ。ま、そんなこともあって、ドタバタしながら本合わせまで漕ぎ付けて、ようやくちょっと一息。
ダラーラオリジナルミドルウィングは強度不足で使えなかった。
代わりに作ったのがこのアルミ製の箱状のウィング。
ウィング本体を取り付けたところ。テールランプもここに付く。
アンダーカウル、ラジエターダクトを取り付けた状態。
フロントウィングステーは、補強した部分にしっかりと取り付けられる。牽引フックの下のセンター部はブレーキダクトでの空気取り入れ口。
ラジエターダクト。上の三角の穴はメンテナンスホール。ゴミや砂が入ったときに取り除くためのもの。
でも、本合わせが終わっても形ができただけ。まだ、クルマとして機能させるための作業が待っている。配線、配管、細かな調整などなど、実際に走らせるためにはやらなきゃいけないことが目白押し。しかぁし、もう予定しているシェイクダウンの日は刻々と迫っている。みんな急げ〜!
というわけで、次回は発表会の前にこっそり行ったシェイクダウンの様子をお見せしちゃいましょう。
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